アメリカ社会に学ぶ ‐リック・ウォレン牧師の息子の自殺-

Mental Disorder
05 /26 2013
大統領就任式に登場した牧師の息子が自殺
自死遺族へのアメリカ社会の成熟した態度「泣く者と共に泣く」



 上述の記事を読んでもらえば分かりますが、「WHOによれば、自殺者の95パーセントは何らかの心の不調を抱えている」とのことです。

 だからでしょうか。日本には自殺をする人は弱い人だとか、卑怯だとか、命や人生を大切にしていないと考える風潮があります。

 もし、本当に自殺予防というものを大きな視野で論ずるのであれば、上述のWHOの報告を厳粛に受け入れることが大変重要だと思います。

 なお、今回の自殺の件をみるところ、記事を見るかぎりにおいて、日本の社会的成熟度は、アメリカよりも相当劣っていると考えざろう得ません。

 日本でたびたび報道される有名人の自殺について、どのようになされていたでしょうか。原因の追及に終始し、アメリカのような動きは、ほとんど皆無ではなかったでしょうか。

 そして、さらに筆者がゾッとしたのは、友人と称する人の多くが「あなたを失って、私はこれだけ悲しい」等々のヒロイックな欺瞞に満ちた言動を呈していたことです。

 最も悲しく、傷つき、憔悴しているのは遺族です。日本の場合、「だから自殺は良くない」と諭します。しかし、アメリカはウォレン師とともに泣いています。

 これは決定的な差ではないでしょうか。そもそも「自殺は良くない」と諭すことと、遺族を慰めることとは全く次元の異なる話です。アメリカはそれを市民レベルで理解しているのです。

 自殺を企図している人に「自殺は良くない」と諭すことが自殺予防に役立つでしょうか。諭すとは「目下の者に物事の道理を説明したり、教え導くこと」です。

 上から目線で説教されて、誰が自殺を思いとどまるでしょうか。むしろ、自殺を企図する人を追い詰めるだけです。最後の一押しをするだけになり得るのです。

 だから、筆者の身近にもいる「諭す人」に対し、筆者はいつも底知れぬ恐ろしさを感じます。その手は自殺者の血で真っ赤に染まり、自殺者の怨念が宿っているように見えるからです。

 肩肘を張らず、自分(自国)は劣っていることを認め、他者(他国)に真摯にならうこと、それが、本質的な意味での自殺予防になるきっかけ、ターニングポイントになるのではないかと、筆者は思います。



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クロサワウヅキ

性別:男
年齢:アラフォー

20代前半でForceに目覚める。
その後、SithのDark Lord〝Darth Ruin(Ⅱ)〟を襲名
というStar Warsのコアなファン

なお、メンヘルへの誹謗・中傷は許しません。