Star Warsと双極性障害 第6章

Star wars
07 /14 2013
 それは、Anakinの人生最大の悲劇でした。Jedi Knightとなって、惑星Tatooineに一人残った母Shmiを迎えに行き、そしてすべての奴隷を解放する...それが別離の際、Anakinが母とかわした約束でした。しかし、Anakinはそれを果たせぬまま...

 
 ドイツ語の動画です。1:30以降、残酷なシーンや悲惨なシーンがありますので、心臓の弱い方や未成年の方は閲覧をお控えください。

 Anakinは、一応、母の死を看取ることこそできたものの、母を救えなかったことへの葛藤は、激しい怒りへと変遷し、母の仇であるTusken Radersに向けられました。

 Forceの圧倒的な力による復讐は、力のない女・子供にまで向けられ、結果として、一方的な虐殺という陰惨な事態を生じるものとなりました。

 さて、ここで話を転じ、この時点(EP.2)でのAnakinの双極性障害の症状に関して、詳しく検証していきましょう。

 クレッチマーは、双極性障害に関する著書で、疾病と性格の間に連続的な移行、すなわち、循環気質⇒循環病質⇒躁うつ病(双極性障害)を示しています。

 これをAnakinに当てはめた場合、EP.2の冒頭で、すでに睡眠障害という形でうつ症状を呈していたことから、Anakinは、Padawanとしての修行の前段階で、循環気質から循環病質への移行が起きていたと予想されます。

 したがって、すでにAnakinは双極性障害を発症し、大うつ病相に入っていた可能性が高いと考えられます。ただ、Padme Amidalaとの再会で、大うつ病相は、若干ですが緩和されました。

 しかし、寛解していたかというと、そうではなく、大うつ病相は継続していたと判断されます。これは、Padmeの護衛のため、惑星Nabooへと行った後も、著しい睡眠障害を呈していたことから推定できます。

 そして、母の死をきっかけに一気に躁転し、感情爆発と激しい攻撃行動が生じた...それが、EP.2に描かれるAnakinの一連の症状の流れと筆者は判断しています。また、発症時のAnakinの年齢は二十歳。一般的な発症年齢のピークとも概ね一致しています。

 ただ、1つ気になるのは、いくら衝撃的な出来事が生じたとはいえ、大うつ病相から躁病相へと病相が急激に移行することはありうることなのでしょうか。

 これは、内海健著『うつ病新時代 双極Ⅱ型障害という病』という著書で述べられている、双極性障害Ⅱ型特有の「少し異質なうつ状態」という症状で説明できます。

 つまり、「部分性」という症状は、一見、相応のうつ症状を呈しながら、いきなり軽躁状態に突入することを1つの特徴として挙げており、Anakinの症状はまさにそれだったといえるわけです。

 その後、Anakinは、激しい怒りに身を任せ、一方的な虐殺をしてしまったことに後悔し、激しい葛藤に襲われます。その言動には、うつ症状ともとれるものも見出されます。

 この時こそAnakinの双極性障害を治療する最大のチャンスではなかったか...筆者はそう思えてなりません。

 なぜなら、まず、Anakinは自分の取った行為が異常であったことを自覚していました。この自覚は、自身が双極性障害であると認識する適切な機会であったといえます。

 その上、明らかな(長期に渡る)うつ状態をPadmeは目の当たりにしており、Anakinに対し、「休息」することを求めていました。

 惜しむらくは、Padmeが心理学や精神医学への造詣が低く、「療養(治療)」することを求めなかったことです。

 その後、AnakinとPadmeは秘密の結婚を果たします。具体的な婚姻生活は描かれていませんが、おそらくは、この結婚でAnakinは寛解してしまったのでしょう。


 さて、いよいよ最終ステージ(The Clone Warsの時代)へと物語は移行します。その時、Anakinに双極性障害を治療するチャンスはあったのでしょうか。

 Dark Sideの帳(とばり)が降りてきたとMaster Yodaが言う、騒乱と混乱の時代、Anakinには、双極性障害を自覚する、あるいは治療する時期は訪れなかったのでしょうか。

 これは次章で検証していきたいと思います。それでは

『May the force be with us of Bipolar Disorder!』
  (双極性障害の我々が、フォースとともにあらんことを!)

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クロサワウヅキ

性別:男
年齢:アラフォー

20代前半でForceに目覚める。
その後、SithのDark Lord〝Darth Ruin(Ⅱ)〟を襲名
というStar Warsのコアなファン

なお、メンヘルへの誹謗・中傷は許しません。